moreheartbeat

 

”もっと心高鳴る瞬間を”。ほぼノンジャンル、多いのは映画と音楽っす。

 地方の港町の酒場「ブラディ・ドール」を経営する川中は、その地域の権力者からいわれのない脅迫を受けて少し戸惑うことになる。その数時間後、川中は何者かに尾行されていることに気づき行動に出る。

 冒頭、少し粗野な言葉から始まりながらも、主人公の川中がスマートな頭脳の持ち主であることがすぐにわかる。要点を捉えて行動に出る。過去を背負いながらも、自分なりの生き抜く術だけを信じる川中はかなり魅力的な人物だ。そして、川中周辺の人物も魅力があふれる人物ばかり。作家の力量の高さが、そんなところからも溢れかえっている。

 この作品の秀逸な点は、地方都市の多層的な存在感が見て取れることだ。暴力団、政治家、地域で特別しされる大規模な工業企業、そして酒場。立体的な空間に存在する様々な要素が、まるでサッカーのピッチで巧みなパス回しが展開されているような明瞭さでつながっていく。その気持ちよさは、読むものを快感に導く。 
 
 ハードボイルド小説は、登場人物の魅力と、小気味いい文章がなにより大切だ。喧嘩のシーンや権力抗争など、どうしても説明箇所があり、その説明の処理がとても大切だ。
 この作品においては先ほど述べた明瞭なパス回しのような流れに、アクセントのように説明箇所が出てくる。特に後半以降は劇的に展開し、怒涛の流れを作り上げられるが、ほとんど読む者にストレスを感じさせず、物語のうねりに身を任せることができるのだ。

 本当に見事。まるで一杯のほろ苦く美しいカクテルを一気に飲み干したかのような爽快な気持ちになれる。

 ハードボイルドの手本のような一冊。素晴らしいの一言だ。


 同郷であることや、人気ドラマ『相棒』の脚本家ということで、かなりの期待を持って読み始めた。
 
 何気ない日中の駅前。待ち合わせをしていた年齢も性別のバラバラの5人が、全身黒づくめのフルフェースのヘルメットを被った男に襲われるという通り魔殺人事件が発生する。唯一生き残った修司は担ぎ込まれた病院で不自然な男に出会う。

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 先日発表された新型カムリ。この夏に日本に導入されます。販売店が、全国のトヨタカローラ店に加え、トヨペット店およびネッツ店と拡大するという点でも、この新型カムリが重要なモデルであることを物語っています。

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 日本語ラップがなかなか盛り上がらないのは、日本語のリズムや日本人のメンタリティーに関係しているみたいな風潮があったけど、ここ最近日本のヒップホップシーンが盛り上がってきて、で、SALUを耳にすると
 
 「あ、すんなり入る」

 という感じになります。いま、この時間に出てきたSALUには、いろんな可能性と、しっかりとした日本語のラップを感じることができるんです。

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